「民事訴訟」とは?
民事訴訟とは,一般的には,ある人が,ある人に対して,自分の主張する権利を実現するために利用する裁判手続のことを指します。過労死・過労自死等に関して「民事訴訟」と言った場合,亡くなった方の遺族が,亡くなった方が勤務していた会社を被告として損害賠償請求を求める裁判となります。すなわち,亡くなった方の治療費や慰謝料,生きていれば得られたであろう利益(逸失利益)などの金銭(損害)をご遺族が代わって請求します。また,ご遺族自身の(固有の)慰謝料を損害として請求することもできます。
亡くなった方が企業・会社に勤務していた場合はその会社を被告とし,亡くなった方が公務員であれば,亡くなった方が勤務していた自治体や国を被告とします。
過労死や過労自死の事案では,会社が亡くなった方に対して,健康で安全に仕事ができるよう環境を整える義務がありますが,その義務(安全配慮義務)を怠った場合には,損害賠償責任を負い,ご遺族は裁判を通じて,損害の賠償を求めることになります。